現場での安全は、作業者みんなで作り上げていくものです。労働災害を未然に防止するためには、1日の始まりである朝礼がとても重要です。毎日同じような朝礼を行わなければならないことに面倒を感じている人も少なくないかもしれませんが、朝礼は現場の全職種、全員が毎日必ず参加しなければならない重要な災害防止活動です。毎日の朝礼は安全を確保する大切な出発点。たとえ数人の現場であってもそれは変わりません。惰性で流されることなく常に全員が積極的に参加することが重要です。

1:作業者の体調や服装などをチェック

朝礼の際には、各作業者の顔色や雰囲気、健康状態を確認します。また、あわせて服装なども相互にチェックすることで事故につながる原因を未然に発見することができます。

2:簡潔にわかりやすい内容で

伝わりやすく、重要ポイントを2〜3点に絞って簡単明確に話をします。難しい話や、込み入った話は要点がぼやけてしまいます。

3:最重要事項はきっちり伝える

朝礼で伝える点で最も重要なのは、当日の作業内容や危険箇所です。特に重量物を運搬する作業や、隣り合う工区で他社が危険作業を行う場合などは、しっかりとコミュニケーションをとり、作業時間などの連絡や調整を行うことが重要です。

4:業界用語や専門用語に注意

特定の職種の人たちにしか通じない専門用語などは特に注意が必要です。現場には様々な業種の人が一緒に作業を行います。専門用語などを使いすぎると、話が通じないことも発生します。特に多人数の現場では、できるだけわかりやすい言葉で伝えるよう心がけることが必要です。

5:質問に答えてもらう

同じ人が、同じように毎朝話すだけでは朝礼が形式的なものになりがちです。時にはアンケート的な質問などを混ぜて挙手を促したり、指名して口頭で答えてもらったりすると、いつ指名されるかわからない軽い緊張感でしっかりと話を聞く雰囲気になりやすくなります。

ぜひ朝礼に少しだけ工夫を取り入れて、安全意識向上につながる朝礼を目指してください。