相談とは

相談の意味は、「どうするかを決めるために話し合うこと。」(日本国語大辞典)とされています。作業に関することや、安全に関することなど全ての仕事において指示や命令、連絡のみでは思うように現場は回っていきません。自分から積極的に相談をして、意見を求め合いながら納得した上で作業をすすめることで円滑に物事が進んでいきます。
相談をすることは、仕事をすすめていくうえでの潤滑油のような役割をしているのです。

ポイント1:案件により、適切な相談相手を選ぶ

現場で相談しなければいけない案件が出てきたときに、相談すべき相手が自社の人なのか、それとも他社の人なのかも含めて「この相談内容は誰に相談するのが適切か」を考えて相談をするようにしてください。どうしても話しかけやすい人や、仲の良い人に相談をしがちですが、そうではなく相談内容に適切な立場の人や、相談したい内容に対して知識や経験がある人を選ぶよう心がけてください。

ポイント2:相談の内容は、自分の考えをまとめた上で相談する

相談を持ちかける際に、相談内容を相手に丸投げにしてしまうのは良くありません。相手から「この内容について、あなたはどう思う?」と聞かれた際に、自分の考えがまとまっていないと返答に困ってしまい、真剣に相談していないと判断されかねません。相談を持ちかける側は責任をもって意見を述べることが大切です。「私はこうすると良いと思うが、これでよろしいでしょうか」と話をすれば、相談相手も親身に相談に乗ってくれます。

ポイント3:相談内容の伝え方を順序だてて考えておく

相談で意見を求めることは大切なことですが、伝え方が下手だと認識がズレてしまうことも多くあります。相談は、以下のような順序立てですすめると良いでしょう。
①案件をつたえる
②相談内容をつたえる
③自分の考えをつたえる
④相談相手の考えや意見を求める

ポイント4:相談するタイミングを考える

相談を持ちかける際には、相手のタイミングを見計らうようにしてください。相談する相手に余裕がありそうな時や、休憩中などに相談を切り出すと丁寧に対応してもらえるでしょう。ただし、緊急の案件(トラブルやクレーム)などは急を要するため、即相談をもちかけるようにします。相手の都合を第一に考えて行動をすることが上手な相談のコツでもあります。

ポイント5:相談することは相手への信頼の証

相談が苦手な人は、相手に「相談なんかすると迷惑なのではないか?」という思いがあり、相談がなかなか出来ないことも多いようです。実は、しっかりと準備をして自分の意見を伝えたうえで相談をされると、相談を受けたほうは「自分ことを信頼してくれているんだな。相談にもしっかり答えよう」と思ってくれます。これは良い人間関係の構築にも役立ちます。

ポイント6:意見が違う場合は相手の立場に立ち、共通目的を確認する

相談を持ちかけたが、どうしても意見が合わなかったり折り合いがつかないことがあります。そういう時に、不機嫌になったり無理やり我を通そうとするのは良くありません。

①相手の立場に立って考えてみる。

自分のことだけに偏った意見になっていないか一度確認することが大事です。相手の立場に立って考え直してみると、意外と落としどころがあったりするものです。

②相談案件での共通目的は何かを確認する

なんの為に相談していて、どんな目的に向かって対策をしたいのかをお互いに確認しあうことで、意見に折り合いがつくこともあります。

ただ、どうしても意見が合わないこともあると思います。そんな時は、無理して決めてしまわずに、少し時間を空けたり持ち越したりするのも良い方法です。仕事を真剣に考えていればいるほど、頭に血がのぼってしまい冷静に話ができないことも良くあることです。落ち着いて考え直したら、あっさりと最適な意見が出てくることもあります。