ポイントをおさえれば安全活動スローガンを作るのは難しくない

安全意識の高い企業さんほど、スローガンを作って現場の作業者の安全意識向上に活用しています。この記事では、スローガン作成作業をスムーズに行なうためのポイントを3つ紹介します。

ポイント①どうすれば職場の安全が保たれるのかを考えてみる

いざスローガンを作ろうと思っても何から手をつけて良いかわからず、さっぱり先に進まないことはよくあります。まずは「安全活動スローガンを作らなければ!」ということは頭の片隅に置いておいて、職場の安全がどうすれば改善するのか?を考えることから最初に行なっていきます。その際にヒントになるのが”職場でよく耳にするワード”や会社内で常に言葉に出てくるワードなどがないか思い浮かべることです。また、現場だけでなく業界内でよく聞く安全活動ワードなども含めて、いくつか書き出してみてください。ちなみに、使えそうなワードを出すコツは「これ安全活動スローガンに使える?」という観点は抜いて考えることです。安全活動に関連するワードをなんでもいいからとりあえずストックしておくイメージで、思いつくまま書きだしていってしまうことです。

ポイント②いきなり完成形をイメージせず過去作を引用して組み立てる

自社の職場の安全活動に関わるワードがある程度揃ってきたところで、スローガンの形に単語を組み合わせていきます。しかし、ここで先ほど出したワードのみを使ってスローガンを完成させようとすると意外と難しいことに気づくと思います。そこで役に立つのが「過去作品」です。もう何十年も前から安全活動スローガンは作られており、優秀作品の中には使えるワードが眠っています。色々調べてみて自社のスローガンに使えそうなものを抜き出して組み合わせてみてください。参考までに過去に全国安全週間のスローガンとして掲げられたものの一部を紹介します。

  • 【平成29年度】組織で始める安全管理 みんなで取り組む安全活動 未来へつなげよう安全文化
  • 【平成20年度】トップが率先 みんなが実行 つみ取ろう職場の危険
  • 【平成11年】見逃すな危険の芽 さらに高めよう職場の安全
  • 【平成3年】みんなで決意 みんなで努力 前進させよう職場の安全
  • 【昭和55年】設備と作業の改善を進め 定着させよう職場に安全を!

JISHA中災防 全国安全週間の歴代スローガンより引用

インターネットで検索すれば様々な団体のホームページに過去作が記載されていますので調べてみてください。

ポイント③作ったスローガンを自己チェックする

作ったスローガンの良し悪しを判断するのには作ったスローガンが以下の”お約束”に当てはまっているかチェックしてみましょう。

  • スローガン全体がリズムに乗っているか(俳句形式の五・七・五の形式に沿っているとリズムに乗りやすい。ただし、決まりではないので自由な形式でも問題ありません。)
  • 職場の課題がしっかりと含まれているか
  • キーワードが長すぎないか。もっと短くまとめられる部分はないか
  • 全体的にポジティブな内容となっているか(内容がポジティブであると行動に繋がりやすい傾向があります。)

目的はスローガンを作ることではなく、安全の確保に役立てること

建築や設備、工場などでの作業は常に事故の危険性がついてまわります。スローガン自体は短い文章なので作るのは簡単だと思われがちですが、意外に手の込んだ作業が必要となります。ただ、しっかりとポイントをおさえて作成すれば納得のいく安全活動スローガンを作成できるでしょう。スローガンがしっかり現場に浸透していけば現場の安全確保に大いに役立ってくれます。

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